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日商ビジネス英語

日商ビジネス英語とは?

日商ビジネス英語検定とは、日本商工会議所及び各地商工会議所が実施する民間の検定試験です。

英語による取引の具体的な場面設定をし、企業で日常的に行う、計画書や企画書、報告書、契約書、提案書、履歴書、電子メールなど、ビジネス文書の作成、海外取引の実務に関する英語でのビジネス力を判定するもので、本試験では特にライティング能力(英語の文章で自分が意図したことを相手に正確に分かりやすく伝える)が重視されています

日商ビジネス英語は1~3級まで3つの級があります。

海外取引の豊富な実務経験があり、英語による十分なビジネスコミュニケーション能力を有する人を対象にした「1級」から、就職前あるいは就職後1~2年以内に身につけるべき英語によるビジネスコミュニケーション能力を有する人を対象にした「2級」、そして、就職前に身につけるべき英語によるビジネスコミュニケーションの基礎的な能力を有する人を対象にした「3級」です。

貿易会社や外資系企業、海外と取引のある企業など、英語を使う機会が多い企業では重宝される公的な資格です。
また、一般企業であっても、ビジネス英語が必要な英文事務の仕事に就く際に持っていれば役に立つ資格のひとつです。ただ、3級だとほぼ評価されないのが現状ですので、就職や転職の為に取得するのであれば2級以上を目指しましょう。

受験資格はありませんので、誰でも気軽に受験することができます。

日商ビジネス英語の難易度は?

難易度:3級は簡単、2級はTOEIC600点以上であれば難しく無い、A級は難しい

「日商ビジネス英検はTOEICレベルではどのくらい?」とよく質問されますが、日商ビジネス英語検定は「海外取引と貿易書類」と「国際マーケティング」などの専門的な知識が必要となるため「TOEICで何点取れていれば合格できる」とは言えませんが、目安としてTOEIC600点以上であれば2級までは合格も難しくはありません。ただし、英語力に自信のある人でも、試験対策は必要です。

日商ビジネス英語 3級

受験レベルは、「就職前に身につけるべき英語によるビジネスコミュニケーションの基礎的な能力を有する」と明記されています。

日商ビジネス英語3級は、英語でのビジネス文書作成や海外取引を行ううえで、必要最低限覚えておいた方がよい内容が出題されます。

ビジネス英語が必要な英文事務の仕事に就く際に持っていれば役に立つ公的資格のひとつですが、残念ながら3級だとほぼ評価されないのが現状です。就職や転職の為に取得するのであれば2級以上を目指しましょう。

日商ビジネス英語3級の難易度

難易度:比較的簡単に合格できます。

実際に英語を使った仕事をしている人や貿易関係の仕事をしている人などは、3級の試験は簡単に感じる人もいると思います。
TOEICで600点以上をコンスタントに取ることができる位の実力がある方は、公式テキストと問題集を一通り勉強することで、十分合格できるでしょう。

2級と3級は同日にダブル受験することができます。
英語に自信のある人や、過去に3級の試験を受けた事がある人、実務で英語ライティングが必要な人などは、2級と3級の勉強を同時に行い、試験も両方受けてみることも一つの試験対策です。
ただし、受験場所によって条件が異なる場合もあるため、受験前に調べておきましょう。

3級の合格点、日程、試験会場、費用など

試験日程試験は随時おこなわれています。
商工会議所ネット試験施行機関(試験会場)が試験日を決定します。詳しく→
合格基準点70点以上
出題形式択一式、記述式
試験会場のパソコンを利用して、試験問題を画面の指示に従いダウンロードして受験する「ネット試験」です。
試験時間30分 (問題数10題)
受験料4,120円
試験会場全国。
日本商工会議所のHPで確認できます。詳しく→

合否発表

試験直後に合否判定が行われ結果が通知されます。

3級の試験内容は?

択一式、記述式で、パソコンで回答します。
出題範囲は、下記の6項目から出題されます。

  1. 英文レターライティングの基礎
  2. 英文ビジネスEメールの基礎
  3. 英文ビジネスレター・FAX・Eメールサンプル
  4. ビジネス英会話の基礎
  5. 海外取引の基礎
  6. 海外取引のレターサンプル

出題範囲は広いのですが、特別難しい英文が出題されるわけではありません。ただし、貿易に関わる英単語やビジネス用語が必ず出ますので、それらはノートを作成するなどして確実に覚えましょう。

日商ビジネス英語3級の過去問は?

問題サンプル
商工会議所のホームページで模擬問題と回答を見ることができます。

日商ビジネス英語3級合格の勉強方法は?

3級の公式テキスト「改訂版 日商ビジネス英語検定 3級公式テキスト」と、公式の問題集「日商ビジネス英語検定 2・3級公式模擬問題集」がお薦めです。→オススメの本

3級、2級の試験問題は、学習教材(公式テキスト)の記載内容を中心に出題されますので、公式テキストは、熟読し、英単語は必ず暗記しましょう。過去問題を何度か解き、80点以上取れるようになれば大丈夫です。

また、英文ライティング能力が問われる試験ですので、数多くの英文レターやメール、報告書、企画書などが出題されます。各英文の形式や重要ポイントはしっかりと覚えましょう。

貿易取引の知識が全くない人や、英語によるビジネスの経験が全くないという人が受験する場合は、貿易実務検定の勉強を同時に行うことも一つの試験対策です。

貿易実務検定には貿易英語も出題されますので、おおまかな貿易の流れを掴み、貿易英語も効果的に学ぶことができます。

日商ビジネス英語の3級や2級を受験する際に貿易実務検定C級を同時に勉強し、両方の資格を取ってしまうことも不可能ではありません。

3級の試験時間は30分です。
択一式と記述式ですが、実際に筆記用具を使って書いて回答するわけではなく、試験会場のパソコンを使用してキーボードを打つことになります。ネット試験に慣れていない人は、緊張してうまくタイピングができなくなる人もいるかもしれません。
また、試験途中でパソコンがフリーズすることもあります・・・。(当日中に再試験となります)

自宅にパソコンを持っている人は、できれば時間を計りながら、模擬試験の答えを実際にキーボードで打ちこんみると良いでしょう。慣れると緊張も和らぎますし、試験に集中しやすくなります。

日商ビジネス英語2級

受験レベルは、「就職前あるいは就職後1~2年以内に身につけるべき英語によるビジネスコミュニケーション能力を有する」と明記されています。

日商ビジネス英語2級は、実際に外資系企業などで使うメールや企画書、報告書、議事録、契約書などの作成や、 プレゼン・商談・ミーティングに関する問題などが出題されます。
特に「海外取引と貿易書類」と「国際マーケティング」は、英語ができる人でも入念に勉強することをお薦めします。

日商ビジネス英語2級の難易度

難易度:TOEIC600点~700点あれば、合格も難しくはない

貿易実務未経験で貿易に関する資格受験の経験がない方でもTOEIC600点~700点あれば、独学でも合格は難しくはありません。

2級と3級は同日にダブル受験することも可能です。
受験場所によって異なる場合もあるので、受験前にチェックしましょう。

貿易取引の知識が全くない人や、英語によるビジネスの経験が全くないという人が受験する場合は、貿易実務検定の勉強を同時に行うことも一つの試験対策です。
貿易実務検定には貿易英語も出題されますので、おおまかな貿易の流れを掴み、貿易英語も効果的に学ぶことができます。
日商ビジネス英語の3級や2級を受験する際に貿易実務検定C級を同時に勉強し、両方の資格を取ってしまうことも難しいことではありません。

2級の合格点、日程、試験会場、費用など

試験日程試験は随時おこなわれています。
商工会議所ネット試験施行機関(試験会場)が試験日を決定します。詳しく→
合格基準点70点以上
出題形式択一式、記述式
試験会場のパソコンを利用して、試験問題を画面の指示に従いダウンロードして受験する「ネット試験」です。
試験時間40分 (問題数10題)
受験料5,140円
試験会場全国。
日本商工会議所のHPで確認できます。詳しく→

合否発表

試験直後に合否判定が行われ結果が通知されます。

2級の試験内容は?

択一式、記述式で、パソコンで回答します。
出題範囲は、下記の5項目から出題されます。

  1. 英語文書の書き方
  2. ビジネス英語ミーティングとプレゼンテーション
  3. 海外取引と貿易書類
  4. 国際マーケティング
  5. 英文契約書

出題範囲は広いのですが、特別難しい英文が出題されるわけではありません。
ただし、貿易に関わる英単語やビジネス用語が必ず出ますので、それらはノートを作成するなどして確実に覚えてください。

日商ビジネス英語2級の過去問は?

問題サンプル
商工会議所のホームページで模擬問題と回答を見ることができます。

日商ビジネス英語2級合格の勉強方法は?

2級の公式テキスト「日商ビジネス英語検定2級公式テキスト」と公式問題集の「日商ビジネス英語検定 2・3級公式模擬問題集」がお薦めです。模擬問題は何度か解いて80点台になるようにしておきましょう。→オススメの本

2級の試験問題は、学習教材(公式テキスト)の記載内容を中心に出題されますので、公式テキストは熟読し、英単語は暗記しましょう。また、英文ライティング能力が問われる試験ですので、数多くの英文レターやメール、報告書、企画書などが出題されます。各英文の形式や重要ポイントはしっかりと覚え、完璧でなくても日本語から英語に翻訳できるぐらいになれば、凡ミスをしない限り合格できます。

2級の試験時間は40分ですが、試験時間が足りない、ギリギリだったという声もよく聞きます。こういったネット試験に慣れていない人は緊張して、早くタイピングができなくなる人もいるかもしれません。自宅にパソコンを持っている人は、模擬試験の答えをキーボードで入力する練習しておくと緊張も和らぎますし、試験に集中しやすくなります。

日商ビジネス英語1級

受験レベルは、「豊富な海外取引の実務経験があり、英語による十分なビジネスコミュニケーション能力を有する」と明記されています。

日商ビジネス英語 1級は記述問題が多く、総合的なビジネス英語力に加え、市況レポートに基づく状況分析、契約書の作成、プレゼンテーションやネゴシエーションの方法なども出題されます。

実際に、英文レターやEメールを作成したり、貿易や国際マーケティング等の知識も広く問われますので、実務経験がない場合は、かなり難しい資格と言えるでしょう。

貿易の知識がない、あるいは英文を使うビジネス経験がないという人は、貿易実務検定の勉強を同時に行うことも一つの対策です。貿易実務検定には貿易英語も出題されます。おおまかな貿易の流れを掴み、貿易英語も効果的に学ぶことができます。

日商ビジネス英語1級を目指す方には、貿易事務検定C級、B級の資格取得も難しくはありません。

日商ビジネス英語1級の難易度

難易度:TOEIC800点以上、難易度も高いです

貿易の実務経験がない方でも合格できますが、TOEIC800点の英語力がなければ合格は厳しいでしょう。
また、1級に関するガイドブック、問題集が市販されていないのも難易度を上げている理由の一つです。

合格点、日程、試験会場、費用など

試験日程年2回おこなわれます
1)2月の第2日曜日
2)10月の第1日曜日
詳しく→
合格基準点70点以上
出題形式記述式中心、英文書作成、英文解釈、分析記述など。
試験会場のパソコンを利用して、試験問題を画面の指示に従いダウンロードして受験する「ネット試験」です。
試験時間90分 (問題数3題)
受験料7,200円
試験会場全国。
日本商工会議所のHPで確認できます。詳しく→

合否発表

1ヶ月ほどで結果が通知されます。

1級の試験範囲は?

記述での回答が中心で、取引きや見積り(インボイス)に関する英文レターの作成、貿易に関する英文契約書からの選択などがあります。

出題範囲は、下記の3項目から出題されます。

  1. ビジネス英文書作成
  2. 長文読解
  3. 国際取引実務

具体的には、

  • 「ビジネス英文書作成」では、海外の取引先照会や取引先の選定、商品の売り込み、信用調査、引き合い、オファーやカウンター・オファー、信用状開設等の場面で必要とされる英文レターやEメールを実際に作成する能力が問われます。
  • 「長文読解」では、400~500単語程度の英文を読み、筆者の主張や意見を簡潔にまとめたり、和訳する能力が問われます。出題文は時事問題および経済や経営に関するさまざまな内容です。
  • 「国際取引実務」では、主に輸出入の実務で必要となる用語や取引方法、手続きの流れなどの理解力を問うものです。貿易取引の仕組みはもちろんのこと、契約書の作成など具体的な業務についても把握しておくことが必要となります。

1級の過去問は?

過去問題サンプル
商工会議所のホームページで一部模擬問題と回答を見ることができます。

日商ビジネス英語1級の勉強方法は?

参考書、過去問題集は市販されていませんので、2級、3級の参考書、過去問題で学習しながら、ビジネス英文書や、貿易に関する契約書に関する学習をするしかありません。→オススメの本

「長文読解」は、TOIEC700点以上であれば、それほど難しい問題でありません。日頃からビジネスの英文レターを書いていない方は、ビジネスレターの参考書や文例集が参考になります。
貿易実務が未経験の方は、英文の契約書や、貿易取引きに関する契約書に関する参考書や文例集が参考になります。

日商ビジネス英語おすすめ本

日本商工会議所が出版している「日商ビジネス英語検定」と「模擬問題集」の他、英文レター文例集や、英文契約の文例集などが参考書として最適です。

貿易実務未経験の方は、貿易に関する書籍、または貿易実務検定のガイドブックが参考書として役立ちます。

参考書・テキスト