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多角的貿易交渉

【読み方】
たかくてきぼうえきこうしょう
【英 語】
Multilateral Trade Negotiations

多角的貿易交渉(Multilateral Trade Negotiations)とは、WTO(世界貿易機関)及びその前身であるGATT(関税と貿易に関する一般協定)における、加盟国(GATT時代は締約国)間においての貿易自由化や貿易関連ルールを作るための交渉のこと。
輸入品から国内産業を守ろうとする貿易の保護主義により、交渉は長期にわたるのが通例である。

GATT(関税と貿易に関する一般協定)では、過去に8回のラウンドを重ね、貿易の自由化に向けた話し合いが行われてきた。

1947年に開始した関税交渉をはじめ、ケネディー・ラウンド、東京・ラウンド、ウルグアイ・ラウンドと続き、1994年までに関税の引き下げや貿易障壁の撤廃などで成果を上げている。

GATT を発展的に解消し、正式な国際機関として設立されたWTO(世界貿易機関)では、ウルグアイ・ラウンドに続く新たなラウンドの開始を目指している。しかし、農業の自由化、環境保全、反ダンピング、特許・医薬品など一部の分野で加盟国間の対立がまだ解消されていない。

中東カタールの首都ドーハで01年開幕した WTO 閣僚会議では、一度は決裂したが、事務レベルの協議を再開。話し合いがまとまれば、閣僚宣言に新ラウンドの開始が盛り込まれる。